幹細胞治療について

再生医療は今、医療業界において最も注目されている分野であり、急速に進歩発展を続け世界中で新たな成果が日々取り上げられています。再生医療は細胞や組織を用いた治療方法であり、今まで治療困難であった疾患に対して、新たな治療の道を開くものです。

高度に医療が発達した現代。しかし一方で、糖尿病、心臓病、脳卒中、高血圧、肥満、脂質異常症などの生活習慣病は増え続け難病も数多く存在します。これらの病気は、完全に治すのが難しく、これまでは、薬で症状を抑えたり、和らげたりするだけの「対症治療」が中心でした。 しかし、新たな治療方法が登場しました。

それが「幹細胞再生治療」です。

人体はおよそ60兆個の細胞からできており、それぞれの細胞には、筋肉や神経等の体の機能に応じて、役割が決まっています。 ところが決まった役割を持たずに、様々な細胞へと変化する可能性を持つ特殊な細胞があります。

それが「幹細胞」です。

「幹細胞」は、病気によって、本来の機能を果たせなくなった細胞や組織を修復や再生できる能力を持っています。
「幹細胞再生治療」は、患者様ご本人より採取した脂肪細胞から「幹細胞」を抽出し、それを培養して、再び患者様ご本人に投与することで病状の改善を図ります。
自己脂肪から抽出した「幹細胞」ですので拒否反応の可能性が皆無であるなど、極めて信頼性・安全性の高い治療方法です。

自己幹細胞再生治療についての概要や手順についてご説明いたします。

(平成26年11月25日成立 平成25年11月27日 公布・施行)

第一種 再生医療第二種 再生医療第三種 再生医療
臓器移植や人に未実施
(IPS細胞 ES細胞)等
自己幹細胞治療本人の血液を遠心分離機にて、必要な成分を分別・必要部位に投与
高リスク中リスク低リスク
※自己脂肪由来幹細胞再生治療は第二種再生医療に分類されます。
STEP
医療機関での提供計画の作成
STEP
特定認定再生医療等委員会での審査(注1)
STEP
厚生労働大臣への提供計画の提出(注2)
STEP
提供開始

(注1)「認定再生医療等委員会」とは、再生医療等技術や法律の専門家等の有識者からなる合議制の委員会で、一定の手続により厚生労働大臣の認可を受けたものをいい、「特定認定再生医療等委員会」は、認定再生医療等委員会のうち、特に高度な審査能力、第三者性を有するもの。
(注2)厚生労働大臣への提供計画の提出の手続を義務付ける。提供計画を提出せずに再生医療等を提供した場合は、罰則が適用される。

STEP
1回目の来院

クリニックで血液検査等をし、感染症の有無を確認 (約30分)
歯周ポケットの検査 パノラマ撮影(約20分)

STEP
2回目の来院

口腔から脂肪の採取(約20分〜50分)

培養(完了まで約2か月)※2回目以降は1ヶ月程度で培養可能

STEP
3回目の来院

点滴投与(約90分)

STEP
4回目の来院

歯周ポケットの検査 パノラマ撮影(約20分)

厚生労働省の認可のもと、患者様に極力負担がかからず、痛みの少ない治療を行っております。
患者様自身の脂肪由来の間葉系幹細胞を採取し、幹細胞を約1億個まで培養し点滴にて全身投与いたします。

必要な備品、環境の詳細は当院までお問い合わせください。
具体的な商品、価格についてもご説明させていただきます。

必要な備品

  • 細胞保存用 冷凍庫(−80度)
  • 細胞確認用 カメラ付き顕微鏡 ※推奨
  • 採取に必要な道具一式(※特殊器具のため受注発注となります。直ぐに使用できるようにパッケージにしております)

環境

  • オペ室があるクリニック様はオペ室を使用。衛生管理がされた空間が好ましい。

 治療時に必要なスキル・人員

スクロールできます
治療内容必要人員
1度目の来院パノラマ写真撮影 歯周ポケット検査(6点法が好ましい) 血液検査血液採取する看護師、ドクター
※看護師がいなければ他医院で検査。点滴をするドクターは必須。
2度目の来院口腔からの脂肪採取ドクター・介助スタッフ
培養培養完了まで2ヶ月
(初期培養=2ヶ月。二回目以降は1ヶ月程度で培養可能)
3度目の来院点滴投与ドクターか看護師 ※初回は様子を見ながら点滴を行う。
4度目の来院歯周ポケット検査 パノラマ撮影ドクター・スタッフ
(ポケット検査記録要員として)

当法人では御施設の再生医療等の申請手続きをサポートさせていただきますので、ぜひお任せください。

治療開始までの流れ

所要期間は6ヶ月程度です。
※審査内容、御施設のご対応により変動がございます。

  • 口腔再生治療協会及び細胞培養加工施設からのご説明
  • 申込書類・契約書類の発行
  • 契約締結
  • ご請求書の発行
  • ご入金
  • (1)再生医療等提供計画の作成・内容ご確認
    (2)特定認定再生医療等委員会での審査準備
    (3)脂肪組織採取方法などについて講習
    (4)必要物品の購入
  • 特定認定再生医療等委員会での審査
  • 委員会承認後、地方厚生局へ再生医療等提供計画の提出
  • 治療開始